宇宙の子マサです!
連日、猛暑や熱中症、ゲリラ豪雨のニュースが続いていますが、
皆さんご無事でしょうか?
今日はまず、この表を見てみてください。
熱中症救急搬送人数 | (5月-9月) |
2015年 | 55,852人(105人 死亡) |
2016年 | 50,412人(59人 死亡) |
2017年 | 52,984人(48人 死亡) |
2018年 | 95,137人(160人 死亡) |
2019年 | 71,317人(126人 死亡) |
これは、ここ数年の熱中症で救急搬送された人数を、まとめたものなんですが、
ご覧の通り2018年は、前年の倍くらい熱中症で運ばれる人が多いほど、
猛暑に襲われた年だったんですね。
(2018年8月のニュースのスクショ)
過去を振り返り書く、こんな日が来ることを想定して、
僕は、2018年8月の猛暑のニュースを、いくつかスクショして保存していました。
というのも、
長年「異常気象」とか「地球温暖化」という言葉を発して来た僕に、
怪訝そうな眼差しを向け受け続け、
パリ協定に対してのドナルド・トランプの態度を彷彿とさせるように、
決して話しを聞き入れることのなかった父・博に、
「博将(僕)の言ってた時代が来たな」と言わしめるほどの変化をもたらし、
地球温暖化という言葉なんて80年の人生で使ったことがなかったであろう、
じーちゃん、ばーちゃんまでもが、
「地球がおかしくなってきた」と電話越しに言うほど、
明らかな変化が顕著に現れた年が2018年だったからです。
保存していた2018年7月、8月の猛暑のスクショをいくつか載せますね。
僕の生まれ故郷・宮城県の仙台のニュースです。
僕の実家は登米市という田舎町で、
僕が生まれる前に家を立ててから、
家にはエアコンがなかったのですが(扇風機で事足りた)、
この年の体験したことのない気温の影響で、
じーちゃん・ばーちゃんの熱中症の危険を考え、
遂に茶の間にエアコンを導入するほどでした。

山形では40度超えの気温と雨が降らず、
最後に頼れるのは神様だけになり、「雨乞い祈願」が行われ話題に。
新潟では「あまりの暑さに」川が干上がったとニュースに。
こうした異常気象というのは、
大気の持つ「揺らぎ」という「変動」が偶然に重なって起こるもので、
実際そこにどれくらい地球温暖化の影響が関わっているのか、
その影響分を測定することが、これまで出来なかったそうなのですが、
6月、日本のスーパーコンピューターの「富嶽(ふがく)」が、
2位のアメリカと3位の中国に大差を付けて世界一となったように、
近年の演算能力やAIやビッグデータ解析の飛躍的進歩によって、
「発生する可能性のある大気の揺らぎ」を、
大量の気候気候レーションで網羅することが可能となったそうです。
それによって、
タイムマシンはなくとも、
温暖化の影響がなかった場合のもう一つの世界、
つまりパラレル・ワールドの地球を垣間見ることが可能となったそうです。
世界に先駆けて日本が導入したこの手法を、
「イベント・アトリビューション」と言い、
そこから見えてきたのは驚きの結果でした。
現在の大気の二酸化炭素濃度や海水温など、
温暖化の条件を差し引いた産業革命前の気候、
つまり温暖化がない状態の地球の条件でシュミレーションをしたところ、
2018年の猛暑が発生した確率はなんと0%で、
どう条件を変えてシュミレーションをしても、
猛暑は起こらなかった、という結果になったそうです。
もしも、150年前に人類が産業革命を起こさず、
もしくはクリーンな選択で文明を進めたりなど、
大気に温室効果ガスを排出して来なかった場合のパラレルな世界では、
2018年のような猛暑は起きていなかった、
ということが科学的にも証明された結果になりました。
今年の猛暑も、イベント・アトリビューションでシュミレーションした結果、
秋くらいのニュースで、
「温暖化がなければ発生する確率は0%だった」
と報道されるかも知れないですね。
ゲリラ豪雨などについては、この記事を併せて読んでみてくださいね。
今日の僕の説明は、要点をかいつまんだ、
ど素人の説明なので、このイベント・アトリビューションの内容含め、
気候について詳しく学びたい方は、下記の書籍を読んでみてくださいね。
参考文献
著書:激甚気象はなぜ起こる/坪木和久
著者紹介:日本人として初めて航空機によるスーパー台風の直接観測に成功した気象学の第一人者。